医師400名を対象に、スマートウォッチをはじめとするウェアラブルデバイスの診療現場での活用状況や、今後の意向に関するアンケート調査を実施しました。
こちらのプレスリリースもあわせてご参照ください。
https://www.technology-doctor.com/news/-wtqXpBq

この記事では、プレスリリースでご紹介した内容に加え、調査結果の詳細をご紹介します。
医師の7割がスマートウォッチの診療活用に好意的(活用実績3割、関心4割)
一般内科と循環器で活用経験あり、整形外科と精神科でも期待
診断補助・早期発見・健康モニタリングに期待、精度検証と体制整備が課題
未活用の医師においても、精度検証が前提ではあるが7割がデータの有用性に期待
1.活用経験「ある」3割、「今後使ってみたい」4割
調査では、スマートウォッチを診療に活用した経験のある医師が全体の31%、「今後、機会があれば活用してみたい」と回答した医師が42%にのぼり、全体の7割が活用に好意的であることが明らかになりました。

2.活用が進むのは循環器と一般内科。整形外科と精神科にも期待
回答者の主な診療科別に見ると、すでに活用が進んでいるのは循環器内科や一般内科でした。循環器内科では、心拍に関連するデータとの親和性が高く、すでに診療に取り入れられている例も見られます。たとえば、Apple Watchの心房細動履歴を記録する機能など、一般向けのデバイスでも心疾患の兆候を捉えられるようになってきており、それに伴って患者側からの相談が増えていることも推測されます。
一方で、整形外科や精神科では「今後、機会があれば活用してみたい」とする回答が多く、
運動量や睡眠の質といったQOL(生活の質)への影響を継続的に把握する手段として、ウェアラブルデバイスの活用が期待されている可能性があります。特に、症状が日々変動する患者に対して、主観的な訴えだけでなく客観的なデータを併用することで、診療の質の向上につながることが期待されます。

3.医師の年代による差異は大きくない
「活用経験あり」または「今後活用してみたい」医師の割合は、年代が下がるほど高くはなりますが、そこまで大きな差異ではありませんでした。

本調査ではさらに、「活用したことがある」医師100名と、「今後、機会があれば活用してみたい」と考えている医師100名を対象に、それぞれの具体的な目的や活用方法についても伺いました。
4.【活用経験あり】対象とする疾患・症状:循環器関連が大半、生活習慣管理も多い
不整脈、高血圧など循環器関連が半数以上。次いで、睡眠障害や運動不足・生活習慣管理が多いことがわかりました。

5.【活用経験あり】主なデータの確認方法:診察時に過去もしくはリアルタイムデータを確認
診察時に過去のデータ、またはリアルタイムのデータを確認する医師がそれぞれ4割。診察前に患者から送られたデータを確認する医師も2割程度います。

6.活用メリット:日常の健康把握、長期的傾向の可視化、健康意識の向上
医師がスマートウォッチ活用によって得られる主なメリットとして挙げたのは、以下の3点です:
・日常生活における健康状態の把握
・長期的な傾向の可視化
・患者自身の健康意識の向上
この傾向は、すでに活用経験のある医師と、これから活用したいと考える医師の双方に共通して見られました。


7.スマートウォッチの活用目的:「診断の補助」「早期発見」「モニタリング」
診療における活用目的として、以下の項目が上位に挙げられました:
・診断の補助
・疾患リスクの早期発見
・健康状態のモニタリング
なお、まだ導入していない医師の間では、「患者へのフィードバックや健康増進指導の一環」に対しても、高い期待が寄せられています。


8.懸念点は「検証の不足」と「体制」- 今後の技術検証とソリューション開発で対応
一方で、導入にあたっての課題も明らかになっています:
・測定精度や信頼性に対する検証の不足
・医療機関側の対応体制の未整備
・医療現場の業務負担の増加
特に導入未経験の医師ほど、「医療機関の体制整備の不十分さ」に対して慎重な見方を示していました。こうした懸念に対してテックドクターは、技術検証による医学的なエビデンスの構築や、臨床現場で使っていただきやすいソリューションの開発に取り組んでまいります。


9.【今後活用したい】データに対する印象:7割がポジティブに評価
「今後活用したい」と回答した医師に対し、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスから得られるデータについての印象を尋ねたところ:
・「有用だと思う」:26%
・「精度が十分であれば活用できる」:41%
という結果となり、約7割の医師が有用性を感じていることがわかりました。
実用化にあたってはデータの精度検証が前提となるものの、一定の期待が寄せられていることが示されています。

回答医師の7割がスマートウォッチのデータ活用に前向きな姿勢を示していることは、デジタルヘルスケアの今後の広がりを示唆する結果となりました。
私たちテックドクターは、収集された日常データにAIや機械学習を用いて医学的な意味付けを行い、新たなインサイト(デジタルバイオマーカー)の創出を目指しています。例えば、日常の活動データから疾患の予兆を捉えたり、投薬後の変化をより細やかにモニタリングすることで、より個別化された医療の実現が可能になると考えています。
一方で、医師の皆様からは、データの精度検証や医療機関の受け入れ体制の整備が重要な課題として指摘されています。テックドクターでは、医療機関や研究機関と連携しながら、医学的なエビデンスの構築と、実臨床での使いやすさの両立に取り組んでまいります。
調査概要
調査期間 | 2025年3月7日〜2025年3月14日 |
有効回答数 | 事前調査:391サンプル |
調査方法 | インターネットリサーチ |
調査対象医師の属性
主な診療科 | 一般内科、循環器科、糖尿病・代謝・内分泌科、神経内科、精神科、整形外科 |
所属施設の経営形態 | (大学病院/国公立病院を除く)その他の一般病院/医院・診療所・クリニック |
所属施設の所在地 | 埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、兵庫県、福岡県 |
年代 | 20歳以上69歳以下 |
本調査の回答者属性

デジタルバイオマーカー開発プラットフォーム「SelfBase(セルフベース)」
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